犬に多い病気に、白内障というものがあります。
これは目の病気で、犬を飼っていれば大抵の人が気にしているのではないでしょうか?
出来れば、早い段階で見つけてあげたいですよね。症状が重くなればなるほど、治療も大変なものとなるからです。
では、白内障を初期で見つけるには、どういった事に気をつければ良いでしょうか。
ここでは、そのポイントをお話していきます。また、白内障の予防方法についてもご紹介いたします。
犬の白内障の初期症状の見分け方!
遺伝や病気、加齢によって生じる犬の白内障。
進行すると失明にもつながりますので、早い段階で気付いてあげたいですよね。
それには飼い主の観察力が必要となってきます。
白内障の初期症状はあまり目立ったものではないですが、よく見ていれば気付くことが可能です。
どういったところに注意して観察をすれば良いのか、お話していきますね。
目が白っぽくなり、瞳孔が開いている
犬の目を見た時、なんとなく白っぽい感じがしたら白内障の可能性があります。
注目する部分は瞳孔です。
瞳孔が開いていたり、白く濁っているような感じになります。はっきりと白くなるのは、もっと進行してからです。
初期の段階では、「白っぽい」と感じる程度。
毎日犬の顔を見る時に、瞳孔もチェックしてみましょう。
物にぶつかったり、つまずいたりする
白内障になると、視力が低下します。
ですが犬は嗅覚が優れているので、低下した視力を十分カバーすることが出来ます。
そのため、慣れた生活空間ではある程度視力が落ちても普通に過ごせるのです。
初期の内は、まず夜など暗い場所で、物にぶつかりやすくなるようです。
昼間は平気でも、夜の散歩などで物にぶつかったり、つまずいたりする様子が増えたら、白内障を疑ってみた方が良いでしょう。
不安そうな雰囲気があり、夜鳴きをする
先ほども書きましたように、まずは暗いところで物にぶつかりやすくなります。
夜になると見えにくくなるため、不安を覚えて夜鳴きをすることが増えます。
昼間でも、おどおどする様子が見られるなど、犬が何か不安がる様子を見せます。
犬にも白内障がある!犬の白内障の原因とは?
白内障という病気は、人間にもあるので聞きなれているかも知れませんね。
実は犬にも白内障はあって、しかも珍しいことではありません。
早期発見のポイントをお話する前に、まずは白内障がどのような病気なのかを詳しく見ていきましょう。
白内障になる原因について、お話をしていきます。
白内障は、目の中の水晶体が白く濁り視力が低下する
白内障になると、目の中の水晶体という部分が白く濁ってしまいます。
眼球は角膜に覆われています。
角膜と水晶体の間には虹彩(こうさい)があり、これにより瞳孔に入る光の量を調整しています。
水晶体というのは、網膜に映像を映すためのレンズです。
網膜に移ったものが脳に伝わる事で、認識することが出来るのです。
水晶体に入っている水晶体液は、新陳代謝を繰り返していてます。
ですが、何かの原因でこれが上手くいかなくなることがあります。
それが白内障なのです。
白内障になると、視力が低下していきます。
白内障には大きく分けて2つのタイプがあるので、ご紹介します。
原発性白内障:遺伝的な素因により発症する
生まれつきの、遺伝的素因が関係している白内障です。
これは年齢が若い内に発症することが多いです。
白内障になりやすい犬種というものがあります。
いくつか挙げてみますので、これらの犬種を飼育している場合は注意しておきましょう。
・ゴールデン・レトリーバー
・ラブラドール・レトリーバー
・ミニチュア・シュナイザー
・ボストン・テリア
・スタンダード・プードル
・ミニチュアプードル、ポインター
・キャバリア
・アメリカン・コッカー・スパニエル
・ボーダー・コリー
・ウェストハイランド・ホワイト・テリア
後天性白内障:加齢や病気などにより発症する
遺伝ではなく、加齢や病気によって白内障になる場合もあります。
加齢によるもの発症率は高く、大体6歳くらいから進行することが多いようです。
進行のスピードはゆっくりです。少しずつ視力が低下していきます。
病気による場合は、糖尿病やホルモン疾患が原因となったりします。
特に糖尿病からくる白内障は進行が速いです。糖尿病が改善したとしても、白内障が治ることはありません。
また、白内障以外の眼病(緑内障、網膜異形成など)によって誘発される場合もあります。
犬の白内障を予防は可能?効果的な予防対策
放っておくとどんどん視力が低下し、やがて失明する可能性もある白内障。
早期発見も大事ですが、出来ることなら予防したいですよね。
白内障の予防対策ってあるのでしょうか?
犬の白内障は、完璧に予防することはできない
結論から言うと、残念なことに完璧な予防方法というものはありません。
予防をすることが難しい病気ですが、目に負担をかけないような生活をすることで、発症率を下げる事が出来そうです。
目にほこりや砂が入ったままにしないことも大事。
お散歩後には、点眼薬で目のケアをするのも良いでしょう。
白内障を引き起こす、糖尿病などの治療が大切
先ほども書きましたが、糖尿病などの病気によって白内障が誘発されたりもします。
ですから、白内障になる前に病気の治療をしっかりしておきましょう。
犬の散歩は、紫外線の弱い朝夕に行う
昼間の紫外線は、目へのダメージが考えられます。
なるべく紫外線の弱い、朝や夕方に散歩をすると良いでしょう。
まとめ
犬の白内障の初期症状と、予防法についてお話をしてきましたがいかがでしたか?
犬の目を見て、白く濁っていたら白内障です。
初期の内は視力の低下もわずかですので、嗅覚でカバーしてしまうため気付きにくいでしょう。
犬とのスキンシップを大切にし、瞳孔のチェックを習慣にすると良いかも知れませんね。